「素晴らしい国 日本!」
第23回は「日新公いろは歌」−前編
日本の動乱期である
明治維新にはたくさんの英傑が登場しました。
長州では、高杉晋作、木戸孝允、
薩摩では、西郷隆盛、大久保利通、
土佐では、坂本龍馬、中岡慎太郎など
その人たちの伯楽(=コーチ)としては
長州では吉田松陰、
薩摩では島津斉彬の功績が
大きいと言われていますね。
その薩摩では、
戦国時代の武将『日新公』の教えが
薩摩藩の「郷中(ごちゅう)教育」の
基本の精神であったそうです
23
島津日新公忠良(ただより)は、
1492年生まれ、
21歳で城主となり、36歳で剃髪、
以後、相模守入道 日新(にっしん)斉と号します。
日新公は武道はもちろん、
神道、儒教、仏教をきわめて
善政を行った『薩摩の聖君』
『日新公いろは歌』は
日新公が子孫のための家訓を
『いろは歌』の形で残したもの
5年の歳月をかけて
1545年に作り上げられました。
ちなみに、薩摩の藩士たちは
この『日新公いろは歌』を
何百年もの間、藩校で
繰り返し学び暗唱していたそうです。
明治維新の原動力ともなった
『日新公いろは歌』
現代を生きる上での
心の指針をあらわしてくれているかも?
全四十七首
読むのは大変かもしれない
(というよりもきっと大変)ですが
もしよかったら修行のつもりで(笑い)
楽しくお読みください
ピンときたら、今のあなたに必要な言葉かも? (^.^)
【い】 いにしへの道を聞きても唱へても
我が行にせずば甲斐なし
(どんなに立派な哲学や理念を学んでも、
それを実行に移さなければ何の役にも立たない)
【ろ】 楼の上も埴生の小屋も住む人の
心にこそは高き賤しき
(立派な御殿に住んでいようが、
粘土で作った家に住んでいようが
人間の価値はその人の心がけによって決まる)
【は】 はかなくも明日の命を頼むかな
今日も今日もと学びをばせで
(人間の命は明日をはかることができない。
今日と言う日に時を作って学問をせねばならない)
【に】 似たるこそ友としよけれ交らば
我にます人おとなしきひと
(友を選ぶ時は、自分と似ている者を選びがちだが、
自分を向上させるためには自分より優れた
見識を持つ人を友とするのが良い)
【ほ】 佛神他にましまさず人よりも
心に恥ぢよ天地よく知る
(神仏は自分の心に住むものであるから、
他人の事を思うよりは、
まず自分の心に照らして
善悪を判断せねばならない)
【へ】 下手ぞとて我とゆるすな稽古だに
積もらば塵もやまと言の葉
(どんな事でも、下手だからといって
気を許してはならない
塵も積もれば山となるという
我が国の諺があるではないか)
(参考)
【ブログ】ついてるレオさん"ハッピー日記"
微差の力! (12 30 2009)
【と】 咎ありて人を斬るとも軽くすな
活かす刀もただ一つなり
(罪を犯したものを斬ることがあっても、
決して軽々しく行ってはならない。
活かすも殺すもただ主君の心一つにかかっている)
【ち】 知恵能は身に付きぬれど荷にならず
人は重んじ恥づるものなり
(知恵や技能はいくら身についても邪魔になるものではない。
それがあるために他人に重んじられるようになり
それが無いのを恥じるものである)
【り】 理も法も立たぬ世ぞて引きやすき
心の駒の行くにまかすな
(道理も法も行われない世だからといって、
怠惰になりがちな心にまかせて生活してはならない)
【む】 盗人はよそより入ると思ふかや
耳目の門に戸ざしよくせよ
(盗人というのは外から入ってきてくるものだと思いがちだが、
もっとも恐るべき盗人は心の中に侵入してくるものなので、
目や耳の門を良く閉じなければならない)
【る】 流通すと貴人や君が物語り
はじめて聞ける顔もちぞよき
(高貴な人や自分の主君が話すことは、
たとえ一度聞いた事のある話でも
始めて聞くような面持ちで熱心に聞くことが良い)
【を】 小車の我が悪行にひかれてや
つとむる道を憂しと見るらん
(自分の行ってる道を辛いと考えるのは
自分の悪業にひかれた為であろう)
【わ】 私を捨てて君にし向かはねば
うらみも起こり述懐もあり
(君に仕えるには、私心を捨ててせねばならない。
そうしないと、恨み言をいったり、
不平不満を言ったりするようになる)
【か】 学問は朝の潮の干るまにも
波のよるこそなほ静かなれ
(学問をするのは昼でも良いが、
夜の静かなときは、ほど良い時である)
【よ】 善き悪しき人の上にて身を磨け
友はかがみとなるものぞかし
(善悪を正して自分の心を磨くためには、
友人を鏡としなければならない。
良き友を持つことがその人の人生において大切である)
【た】 種子となる心の水にまかせずば
道より外に名も流れまじ
(煩悩の心にまかせて生きるようなことが無ければ、
人生において道を踏み外すことはないであろう)
【れ】 礼するは人にするかは人をまた
下ぐるは人を下ぐるものかは
(人に対して礼を尽くすのは、その人に対してだけでなく
自分自身に対してもそうしているのである。
同様に、人を軽蔑していると、いつかは
自分も軽蔑されるようになるであろう)
(参考)
【ブログ】ついてるレオさん"ハッピー日記"
人間は"永遠の存在"・・・?! (12 19 2007)
【そ】 そしるにも二つあるべし大方は
主人のためになるものと知れ
(人に仕える者が主君のことを謗るのは二通りある。
一つは真に主君のためを思って諫言をなすもの、
もう一つは自らの利害にとらわれての不平である。
人の上に立つものは、その動機がいかなものであれ、
これを寛大な心で受け止めるべきである)
【つ】 つらしとて恨みかへすな我れ人に
報い報いて果てしなき世ぞ
(自分がどんなに辛い目にあっても、
それを恨みに思って仕返しをしてはならない。
その報いはまた自分に帰ってくるものである)
(参考)
【ブログ】ついてるレオさん"ハッピー日記"
ゆるすということ! (12 27 2009)
【ね】 願わずば隔てもあらじ偽りの
世に誠ある伊勢の神垣
(偽りのこの世の中で、伊勢の大神は
決して不公平なことはなさらない。
正直に生きるものには必ずその加護があるものだ)
【な】 名を今に残し置きける人も人
こころも心何か劣らむ
(後世まで名を残す立派な人物も、同じ人間である。
皆、同じ心を持った人間であれば、
自分も心掛ける事により彼らに劣らない人生を送ることができる)
(続く)
【追伸で〜す】
今日はここまで(笑い)
めっちゃお疲れ様
『日新公いろは歌』
明日もこの続きを紹介させていただきます
よろしくお願いします
今日は、3(さん)9(きゅー)の日
"感謝の心"
笑顔でエンジョイですね (^.^)
今日はいい日だ!
3月9日
ついてるレオさん
【関連する記事】